オゾン脱臭機のメリット・デメリット|脱臭以外の効果まで徹底解説!
店舗の中に残る色々な臭い、気になりますね。
カウンターや個室内に残る人の匂い、食べ物やたばこの臭い、ペットの臭い、そして店舗内のトイレの臭いなど。何とかしたいものです。
そんな臭いにはオゾン脱臭が効果的と言われますが、本当のところはどうなのでしょうか?
この記事では、そんな疑問にお答えするために、オゾン発生器とも呼ばれるオゾン脱臭機の説明から、オゾンで脱臭しやすい臭い、さらに、オゾン脱臭のメリット・デメリットまでを紹介します。
オゾン発生器とオゾン脱臭機は同じものですが、この記事ではオゾン脱臭機と表記します。ぜひ、ご購入の参考にしてください。
1.オゾン脱臭機とは?
脱臭機には、車内やゴミ箱周辺部などのように、比較的狭い空間に集中している悪臭を消すタイプと、店舗や部屋全体のような広い空間に漂う臭いを消すタイプの2種類があります。
前者の場合、活性炭フィルターや光触媒を使って吸引した臭いを消し去り、後者では、オゾンを始め、イオン、フィトンチットなどを放出して臭いを消します。
一方、空気清浄機は室内の空気をきれいにするためのもので、消臭目的に使用するものではありません。オゾンを用いた脱臭は、壁や天井などにしみ込んだ臭いまでも消し去る最強の脱臭方法です。
オゾン脱臭では臭いの元を消し去ってしまいますから、処理した後は、さっぱり、すっきりと快適です。
2.オゾンで脱臭しやすい臭いは?
オゾンで脱臭できる臭いは、
・店舗内の臭いでは、トイレの便や尿の臭い、カビ臭、人の体臭、靴箱の臭い、また、ペット同伴の店でのペット臭、パチンコ店内のタバコ臭
・料理の臭いでは、調理中の材料では、魚介類、玉ねぎ、香辛料やニンニクなど臭いの強い野菜、チーズ・キムチ・漬物などの発酵食品の臭い
・調理中に発生する臭いとしては、焼き肉や魚の焼け焦げた臭いや煙の臭い
・厨房のグリストラップの臭い、エアコンから出る臭い
などです。
さらに、排水系からの臭いも消臭できます。
これらは全て生物が関係する臭いで、その素になっている臭い成分としては、アンモニア、硫化水素、トリメチルアミン、メチルメルカプタンなどです。
アンモニアは尿の臭い、硫化水素やメチルメルカプタンは硫黄泉の卵が腐ったような臭い、あるいは口臭、トリメチルアミンは腐った魚の臭いと、どれも我慢できないほどの悪臭の原因物質です。
これらの臭い成分にオゾンが反応して消し去ります。
3.オゾン脱臭のメリット
オゾン脱臭には、
1)強い臭いも除去できる
2)残留性がない
3)脱臭だけでなく殺菌もできる
などのメリットがあります。
強いにおいも除去できる
オゾンの脱臭効果は強烈で、例えば、強い臭気を放つキムチニンニク入りのボトル内部の臭気を、わずか3分でほぼ無臭化することができるほどです。
なぜオゾンでの脱臭はそれほど効果的なのか?それは、オゾンが分解して生じる酸素原子(O)に強い酸化力があり、それが臭いの素に結合して臭い成分を破壊してしまうからです。
この反応の仕組みは、芳香剤などの消臭剤が嫌なにおいをより強い臭いでカバーして隠すのとは根本的に違っています。
悪臭を分解した後は酸素に戻る
オゾン(O₃)は極めて不安定なガスのため、大気中では分解して酸素原子(O)と安全な酸素分子(O₂)に変わります。オゾンは、水中では数秒から数十分で、空気中では数時間程度で酸素に戻ります。
最終的に酸素に戻るため危険性はありませんが、高濃度のオゾンを使用した場合には、それまでの間は注意が必要です。
オゾンを、もっと素早く酸素分子に変えてしまうために開発されたのがオゾン触媒で、オゾン触媒にオゾンを通すことによって、酸素に変化する速度を早められるのでより一層安全です。
除菌にも効果がある
オゾンは細菌やウイルスの細胞膜を破壊して、溶菌させます。この反応は他の殺菌剤にはないもので、オゾンの殺菌力の強さや殺菌反応の速さは他の殺菌剤の追随を許しません。
殺菌力の強さに関しては、大腸菌、黄色ブドウ球菌、化膿レンサ球菌などの細菌を、低濃度で完全に殺菌できるというデータがあります。
オゾンによる除菌は、ホルマリンの様な残留性がなく環境に優しい除菌方法として、院内感染対策病院や老人ホームなどで院内感染予防効果を発揮しています。
また、レストランなどでの除菌対象としては、
・食材の除菌 ・食品の鮮度保持
・魚のヌメリの除去
・床のヌメリ取り
・空中浮遊菌の除菌
・いけすに入れる海水や淡水の除菌
・スタッフの手洗い・除菌 ・調理器具の洗浄・除菌
などに幅広く用いられています。
また、厨房へのゴキブリなどの害虫の侵入を阻止する効果もあります。このようなオゾンの利用は、食中毒対策として極めて有効です。
4.オゾン脱臭のデメリット
オゾンの脱臭作用は強烈ですが、作用が強いだけに、使用方法を間違えると人体に害を及ぼすこともあります。
機器の使い方に注意が必要
オゾンは濃度によっては人体に害を与えることもあります。従って、どこでもオゾン発生器のスイッチをONにするわけにはいきません。例えば、赤ん坊が寝ている部屋でオゾン発生器の運転をすることは避けなければなりません。
オゾン発生器の使用に際しては、オゾンの性質やオゾンの人体への影響を十分に理解した上で、オゾン発生器の取り扱いマニュアルを熟読し、マニュアル通りに使用する必要があります。
消臭作業をする際は、可能なかぎりニオイのもと、あるいはニオイを発生させている物質を除去した上でオゾン放出を行うことで、オゾン消臭の効果を最大限引き出すことができます。
初期投資が必要
オゾン消臭には、スーパーやドラッグストアで簡単に購入できる消臭スプレーとは違って、実験器械のようなオゾン発生器が必要です。当然、数百円レベルの買い物ではありません。
オゾン発生器の価格は、性能によってピンキリで、ごく狭い範囲の消臭用のハンディータイプでも数千円、大きなスペースの消臭用の装置になると数十万円もします。
一度購入してしまえば、あとは電気代だけで半永久的に使えますが、ある程度の初期投資が必要です。
濃度によっては健康に影響することも
オゾンは高濃度にすればいいというものではありません。何事にも適量というものがあります。
高濃度では確かに効果が高いとも言えますが、人やペットなどがいる環境下ではオゾン濃度が0.01ppmを超えないようにする必要があります。
これは日本産業衛生学会が定める許容濃度であり、オゾン濃度が0.01ppmを超えた空間に長時間滞在すると、目や喉への刺激や倦怠感、頭痛を引き起こす可能性があります。
適切なオゾン濃度とその影響については「オゾンの人体に対する影響について|オゾンは人体に有害なのか?」でより詳しく説明しています。こちらもご確認ください。
使用中はこまめな換気が必要
また、運転中は時々部屋の換気を行い、空気の入れ替えを行うことをお勧めします。
換気することでオゾンと反応した物質を室外に放出することができ、反応した後の物質が室内に残ってしまうことを防げるほか、部屋のオゾン濃度を下げるという意味もあります。
オゾンは、オゾンと反応した物質を消失させるのではなく、性質を変えて無害なもの(空気中に含まれるもの)に変化させるものです。
例えばオゾンとアンモニアが化学反応すると、窒素(N₂)、水(H₂O)、一酸化窒素(NO)、二酸化窒素(NO₂)などが生成されますが、これは「アンモニア」という、通常であれば空気には存在しない物質(存在するが微量なもの)を、オゾンと反応させることで窒素や水といった通常空気に存在するも物質に変化させた、ということです。
オゾンと反応した後の空気中では、これらの反応後の物質の比重が増えています。
そのため、オゾン放出後は換気をして空気を入れ替えることを推奨しています。
空気をきれいに保つこと、オゾン濃度があがりすぎないようにすること。
この2点のメリットから、適度な換気をしながらオゾン発生器を使うとより良い効果が得られます。
5.オゾンの脱臭以外の効果
オゾンは脱臭以外にも、細菌やウイルスの除菌用にも使われます。他の除菌剤と比べて、殺菌力の強さ、耐性菌を生じさせない点、残留性がないなどの長所があります。
ゴキブリは、体内から分泌物(フェロモン)を出して他の個体を引き付けます。それによりゴキブリ同士の情報交換が可能となり、交尾の機会も増え、集団としての生存が維持されます。オゾンは、このフェロモン物質を破壊します。その結果、ゴキブリは集団生活が維持できなくなり、退散・消滅に至ります。
ゴキブリへの効果は「オゾン発生器はゴキブリ対策に使える?具体的な効果やメリットについて解説」でも詳しく説明しています。
このほか、オゾンによる花粉の不活性化やダニの忌避効果も知られています。
6.オゾン脱臭機の使用体験記
コンフォートホテル横浜関内 様の導入事例
【使用用途】
香水、食べ物の臭い、薬の臭い、汗などお客様の臭い、たばこの臭い
【使用方法】
換気や空気清浄機で匂いが取れない場合、空調をオンにしたままオゾン発生器を10~20分稼働する。
【オゾン利用のメリット】
・さまざまなにおい問題にしっかりと対応でき、お客様の満足度を高めることができる
・スイッチを押すだけで簡単に稼働できるため、清掃員の手間がかからない
・女性スタッフでも持ち運んで使える本体重量
「導入事例:コンフォートホテル横浜関内 様」にてより詳しい内容をチェックできます。
7.オゾン脱臭機のおすすめ製品
オゾンクラスター1400
オゾンマートの製品の中で一番高濃度のオゾンが放出できる、業務用最上位モデル。
1400mg/hrの圧倒的なオゾン量で、一気に脱臭可能です。
ホテル、飲食店、病院などさまざまな業界でご使用いただいています。
詳しくは「オゾンクラスター1400」からご確認ください。
オースリークリア3
オゾンクラスター1400に次いで、大人気のオースリークリア3。
持ち運びしやすい重量と形状で、気になるにおいに持ち運んで使用可能。
アパホテル様をはじめ、多数のホテル様にご愛用いただいております。
詳しくは「オースリークリア3」からご確認ください。
オゾンクルーラー
ご家庭や会社など、人がいるところで使う場合はオゾンクルーラーがおすすめ。
10mg/hrのオゾンをファンで空気中に拡散し、常時運転でにおいを軽減します。
外出時には高濃度モードにすることで、強力脱臭も可能です。
詳しくは「オゾンクルーラー」からご確認ください。
8.オゾン脱臭機に関するよくある質問
オゾン脱臭器は本当に効果がある?
はい、オゾンは臭気と反応し無害なものに変化させる性質を持っていますので、脱臭効果があります。
もし購入したオゾン発生器の効果が出ないと感じる時には、まずは以下のことをご確認ください。
・使用環境に合った製品かどうか
例えばワンフロアの広い空間にトイレ用の小さなオゾン発生器を設置しても効果が出ないように、空間や目的に合った製品があります。
ご自身の持つ製品の適用範囲をご確認ください。
・放出時間は正しいかどうか
こちらも空間の広さに合った放出時間があります。
オゾンマート製品では濃度シュミレーターをご用意しておりますので、適切な濃度・放出時間を計算することができます。
・オゾンが反応しにくいものでないかどうか
「ペンキ」「灯油」「お香」などオゾン反応が緩やかなものもあります。
効果がないわけではないですが、効果を実感するまで時間がかかる場合があります。
・製品が故障していないかどうか
実はオゾンが出ていなかった、ということがあります。
故障かも?と感じたら、弊社サポートセンターまでお問い合わせください。
連絡先:support@ozonemart,jp
電話番号:050-3734-6170
オゾン脱臭機と芳香剤は併用して良い?
オゾン脱臭機と芳香剤の併用は可能ですが、おすすめはしません。
これは、オゾンが芳香剤の香り成分まで分解し、芳香剤の意味をなくしてしまう可能性があるためです。
オゾン脱臭機を使用した後に芳香剤を設置するようにしましょう。
新しい家電の臭いにも効果が期待できる?
家電を購入した際の独特なにおいの除去にもご使用いただけます。
業務用としてご購入いただく中には、建材の独特なにおいの脱臭に使われる方もいらっしゃいます。
中には効果が出にくい場合もありますが、軽減は可能ですので、1度で効果が感じられない場合は何度かオゾン放出をしてみてください。
オゾン脱臭機をつけっぱなしにするとどうなる?
・業務用オゾン脱臭機の場合
つけっぱなしにすると、どんどんオゾン濃度が上がり、2ppm以上の濃度では家財を傷つけたりする弊害が起こる可能性があります。
また、生成したオゾンをオゾン脱臭機が吸い込んでしまうので、オゾン脱臭機自体の劣化にもつながります。
適切な濃度を計算してご使用ください。
・家庭用オゾン脱臭機の場合
適用範囲を守ってご使用いただければ、基本的には24時間つけっぱなしでも問題はございません。
吸気口には埃などが溜まる場合がありますので、定期的に掃除を行なってください。